オンラインゲームがスポーツさながらの賭けの対象になっている――。
日本ではまだ馴染みが薄い方が多いかと思うが、対戦型のオンラインゲームをスポーツに見立てて試合形式で戦う「eスポーツ」が韓国を中心に世界中で人気が沸騰している。
ライアットゲームス社の人気ゲーム「リーグ・オブ・レジェンド」(LoL)は特に世界中で人気が高く、2011年からは世界各地から勝ち抜いたチームが集う世界大会まで行われている。このような大会には数千万円単位の大きな賞金が与えられるため、韓国を中心にeスポーツのプロ選手が数多く誕生し、トップ選手ともなると年間1億円を稼ぐプレイヤーもいるほどだ。
オンラインゲームの市場も年を追うごとに拡大している。eスポーツのリーディングカントリーで、前出の「リーグ・オブ・レジェンド」の世界大会で5連覇をしている韓国では、オンラインゲーム市場は約86億円(2016年)であり、前年に比べておよそ15%の伸びを示している。
韓国やヨーロッパ、北米などではeスポーツ専用のスタジアムが存在し、そこにはeスポーツファンが詰め掛けてオンラインゲームの勝敗を固唾を呑んで見守り、また熱狂しているのだ。今ではオンラインでライブ中継されるまでの人気となり、「リーグ・オブ・レジェンド」の世界大会では世界中で約3000万人が視聴しているといわれてほどの盛況ぶりだ。
このeスポーツにいち早く目をつけたのが、スポーツを中心として様々な出来事を賭けの対象にしてお客にオッズを提供しているブックメーカーだ。イギリスの老舗オンラインカジノ「ウィリアムヒル」も、eスポーツをスポーツの一つのカテゴリーとして扱い、様々な大会のオッズを提供している。
オンラインゲームの対戦にオッズが発表されている・・・。驚かれる方も多いかと思うが、これがまた世界中で人気を博している「eスポーツベッティング」なのだ。下記のように通常の野球やサッカーのように対戦するチームのどちらが勝つのかを当てるオッズなどが発表されているのだ。
オンラインゲームは実際にプレイして楽しむものという認識を持った方が多いと思うが、もはやeスポーツではプレイだけでなくスポーツと同様に観戦する、そしてベッティング(賭け)をする、という楽しみ方に広がっている。
今後、日本でもeスポーツの人気が高まれば、プレイするだけでなく観戦する、そして賭けるという選択肢も増えて楽しみ方にバリエーションがでてきそうだ。