米プロスポーツリーグで初!NBAがスポーツベッティングを提供するMGMリゾーツと公式ゲーミングパートナーシップ締結
アメリカのプロスポーツにおける”スポーツベッティング合法化”の旗振り役を担ってきたNBAが、さらに米国でのスポーツベッティング熱に燃料を振り込んだ。
NBAはカジノなどのリゾートを手がけるMGMリゾーツと公式ゲーミングパートナーシップを締結したことが明らかとなった。NBAのアダム・シルバーコミッショナーが現地7月31日に記者会見で発表した。
今回のパートナーシップ締結で、MGMリゾーツはNBAおよびWNBAのリーグおよびチーのロゴや商標、チームの選手名などの使用権が認められることになる。また、NBAのオフィシャルデータへのアクセス権が与えられるため、リアルタイムのデータを顧客に対して提供することも可能となる。契約は3年で2500万ドル(約28億円)と見られている。
シルバーコミッショナーは会見で「MGMとのパートナーシップ構築によって、NBAとWNBAのリアルタイムデータを消費者に提供することができるようになり、スポーツベッティングを最大限楽しんでもらう事が出来る。さらにはNBAの品位を保ちながら、高めることも出来ると考えている」と今回のパートナーシップ締結の意義を強調した。
アメリカは、これまで1992年に制定された連邦法「プロ・アマスポーツ保護法(PASPA法)」によって、ネバダ州以外でのスポーツベッティングは禁止されていた。しかし、今年5月の最高裁がこのPASPA法を無効とする判決を下し、約26年に及んだスポーツ賭博の壁が崩壊した。
PASPA法が無効となったことで、スポーツベッティングを合法化するか否かは各州の判断に委ねられることとなった。早速、6月にはネバダ州以外で初となるスポーツベッティングがデラウェア州で解禁された。続いて、ニュージャージー州、ペンシルベニア州と次々にスポーツベッティングが合法化され、英国の老舗ブックメーカーである「ウィリアムヒル」などのバックアップでスポーツベッティングがファンたちに提供された。
今回、NBAの公式ゲーミングパートナーとなったMGMリゾーツのジェームス・ミューレンCEOは「第1のミッションは(NBAの)試合の整合性を保つこと、NBAファンの楽しい経験を保護すること、そしてグローバルブランドとしてNBAを打ち出す手助けとなることだ。グローバルエンターテイメント会社として、これらのミッションを達成すべくMGMはNBAとパートナーシップを持つ機会を与えられたと考えている」と語った。
今後アメリカでは少なくとも7つの州でスポーツベッティング合法化の法案がすでに提出されており、NBAなどのプロスポーツリーグ、チームと協力しながらスポーツベッティング市場が拡大していくことが予想される。