松山英樹がプレーオフ後半戦に差し掛かるところで、ようやく本来の力、そしてトレードマークとなっている”猛チャージ”を見せた。
米国男子ツアーのフェデックスカッププレーオフ第2戦「デルテクノロジーズ選手権」が日本時間4日に最終日を迎え、首位に7打差でスタートした松山は3番ホールから5連続バーディーを奪って一時は首位に立つ場面もあったが、11番、12番と連続ボギーを叩いて失速。とはいえ、8バーディー2ボギーの通算12アンダーで今季最高位タイとなる4位タイでフィニッシュした。
「ショットの感触は良くなかったが、たまたま(ピンに)ついてくれた」と松山。「いいショットが少しずつ打てるようになってきた。ちょっと楽しみになってきた。最後まで行ければ」。
デルテクノロジーズ選手権で4位には入った松山は、フェデックスカップポイントを1271ポイントまで伸ばして58位から28位にジャンプアップ。上位70位までに与えられるプレーオフ第3戦「BMW選手権2018」の出場権、ならびにポイント上位30位以内の選手のみが出場できる最終戦「ツアー選手権2018」の出場圏内に自らを押し上げた。
第3戦の「BMW選手権2018」はアメリカはペンシルバニア州にあるアロニミンクGCで現地6日から4日間開催される。予選ラウンドの組み合わせが発表され、松山はエミリアノ・グリジョとゲーリー・ウッドランドと同組となった(初日は、日本時間7日午前0時30分アウトスタート)。
日本語にも対応しているブックメーカー「NetBet」が発表したBMW選手権2018の優勝オッズによれば、松山は10番手の22.50倍のオッズとなっている。優勝候補筆頭には、現在フェデックスポイントで2位(3289ポイント)につけているダスティン・ジョンソンで9.00倍、2番手には同3位(3191ポイント)のジャスティン・ローズが13.00倍と続いている。
注目は何といってもプレーオフシリーズで連続優勝を果たしたブライソン・デシャンボーだ。プレーオフ第2戦では通算16アンダーで見事に優勝を果たし、フェデックスカップポイントでも5617ポイントで2位に2000ポイント以上の差をつけて独走態勢に入っている。
世界ランキングでも初のトップ10入りとなる7位まで順位を押し上げて、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだ。ブックメーカー「NetBet」が発表したBMW選手権の優勝オッズでも、松山の上を行く7番手の17.00倍と評価もうなぎ登りだ。
また、PGA公式サイトが発表するパワーランキング(優勝予想)においても、本大会で堂々の1位にランクインした。救世主のごとく現れたアメリカの24歳の3試合連続優勝となるのか?それとも、ここにきて本来の力を発揮し始めた松山の猛チャージで一気に自身をプレーオフ初優勝へと導くのか?