オブライエン厩舎が満を持して送り込むキューガーデン、そして英国屈指のジョッキーであるライアン・ムーア騎手とのコンビで英クラシック3冠のフィナーレを飾ることはできるか?日本の3冠レース最終戦の菊花賞がそのモデルとした「セントレジャーステークス2018」(G1、2921㍍・芝)が、ドンカスター競馬場で日本時間の15日午後11時35分に発走する。
今年のイギリスクラシック3冠戦線は、第1戦の英2000ギニーではサクソンウォリアーが日本生産馬として初制覇を果たして一気に日本からの注目も集めたが、第2戦のダービーでは1番人気に推されて無敗の二冠馬へと期待されたがマサーに敗れて4着に終わった。
サクソンウォリアーは同日に行われる愛チャンピオンステークスへ、マサーは故障で戦線離脱と王者不在の中、1776年に創設、今年で242回目の開催となる「セントレジャーS2018」のオッズをブックメーカー「NetBet」が発表した。新王者の座を狙うキューガーデンは2番人気の3.00倍のオッズがついた。
キューガーデンはパリ大賞典(G1、2400㍍・芝)で勝利後、そのままキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスステークスへ出走を予定していたが、血液検査の結果を受けて直前で回避。セントレジャーSへの照準を切り替えて挑んだ前走のグレートボルティジュールステークス(G2、2400㍍・芝)では3着となったものの、ステップレースとしての内容に陣営は手応えをつかんでいるようだ。
名伯楽として名をはせるオブライエン調教師が、キューガーデンの相棒にムーア騎手を指名したのは、同馬に大きな期待と10月の凱旋門賞制覇の野望が見え隠れする。
キューガーデンのライバルとなるのは2頭だろう。
まずは、ブックメーカー「NetBet」が発表したオッズで僅差ながら1番人気に推されている牝馬のラーティダーで2.75倍のオッズとなっている。オークスの最有力馬と目されていたラーティダーだが、こちらも血液検査の結果で無念の出走回避。これまでまだ3戦とレース経験の乏しさに一抹の不安があるものの、8月の復帰戦でも見事に勝利して3戦3勝。2015年以来3年ぶりの牝馬勝利となるか?
もう1頭は、3番人気の8.00倍のオッズがついているオールドペルシアン。実はこのオールドペルシアンは、グレートボルティジュールSでキューガーデンに勝利した実力馬。オッズこそ上位2頭と離れているが、これはブックメーカーの過小評価となっている可能性もある。