プレミアリーグの2019-2020シーズンが日本時間10日午前4時から行われるリヴァプール対ノーウィッチ・シティ戦を皮切りにスタートする。近年、プレミアリーグには巨額資本にモノを言わせて世界トップ選手たちが集まり、再びヨーロッパサッカー界をけん引しようとしている。
アトレティコ・マドリードから王者マンチェスター・シティ(マンC)に移籍したスペイン代表MFロドリゴ・エルナンデスは、移籍金7000万ユーロ(約83億円)と“マンC史上最高額の男”となった。唯一の穴と言われていた34歳のフェルナンド・ルイス・ローザ(フェルナンジーニョ)のバックアップとして、また後継者としてロドリの獲得できたことで、死角が見当たらなくなった。
地元の老舗ブックメーカー「ウィリアムヒル」が発表したプレミアリーグ2019-20シーズン優勝オッズにおいても、リーグ2連覇中のマンCに1.44倍のオッズがついている。20チームで争われるプレミアリーグにおいて、この1.44倍という数字はとてつもないものであることは言うまでもないだろう。
名将ジョゼップ・グアルディオラ監督がチームを率いて今シーズンで4年目に突入。エースストライカーのセルヒオ・アグエロは2011年以降、常にマンCでトップスコアをたたき出した絶対的チームの柱もおり、マンC優位は動かないだろう。
「ウィリアムヒル」が優勝2番手に挙げたのがリヴァプールだ。オッズは3.75倍となっており、唯一マンCとトップを争える数字となっている。モハメド・サラー、サディオ・マネ、ロベルト・フィルミーノの最強3トップに加えて、守護神アリソン・ベッカーを中心とした守りも堅い。
今シーズンのプレミアリーグはマンCとリヴァプールの2強を軸に優勝争いが行われそうだ。とはいえ、3番手集団も”番狂わせ”を起こすのではないかと期待を持たせるチームはある。
ブックメーカーの優勝オッズで3番手の17.00倍オッズがついたトッテナムも戦力補強に余念が無い。フランスリーグのオリンピック・リヨンから6500ポンドのチーム歴代最高額となる移籍金で万能MFタンギ・ヌドンベレを獲得。さらには、23歳のアルゼンチン代表MFジオバニ・ロ・チェルソを5500万ポンド(約71億円)でベティスから移籍合意との報道がなされた。トッテナムの大躍進も大いに期待できる。
「ウィリアムヒル」が優勝4番手の34.00倍オッズをつけているマンチェスター・ユナイテッド(マンU)も面白い。不安視されていたバックラインをアーロン・ワン=ビサカとハリー・マグワイアを獲得したことで安定させることに成功している。
補強禁止処分を受けて他チームからの補強が叶わなかったチェルシー(優勝オッズ34.00倍)も、アカデミーからの若手を積極的に登用し、若手中心のアグレッシブなサッカーで突破口を見出してきそうだ。
チャンピオンズリーグ出場圏である4位以上に入るオッズについてもブックメーカー「ウィリアムヒル」が発表しており、マンCが1.02倍でトップに推されている。また、リヴァプールが1.1倍、トッテナムが2.0倍、チェルシーとアーセナルが並んで2.1倍と拮抗しており、今季のプレミアリーグはチャンピオンズリーグ出場権をかけた戦いも熾烈になりそうだ。