卓球のワールドツアーグランドファイナル2019が12日から中国で開幕する。大きな注目どころとしては、女子シングルスでの東京オリンピック日本代表枠をかけた戦いだろう。
残り1枠を勝ち取るのは、石川佳純か？平野美宇か？
2020年の東京オリンピックの女子シングルス日本代表の枠は2つ。一つはすでに日本勢トップのポイント数を獲得している伊藤美誠が内定を決めている。8日に行われたITTFチャレンジ・ノースアメリカンオープンの決勝で石川が平野を4－2で破ってポイントを1100ポイントを獲得し、平野に135ポイント差をつけて伊藤に次いで現在2番手につけている。とはいえ、平野も僅差の3位につけているため、今回のワールドツアーグランドファイナル2019の結果で残り1枠をどちらが取れるのか決まる。
女子シングルスの1回戦の組み合わせが先日決まり、世界ランク10位の平野は同3位の劉詩雯（中国）との対戦となった。ビットコインなどの仮想通貨が使用できる人気ブックメーカー「Sportsbet.io」がオッズを発表し、石川勝利が7.00倍に対して劉勝利が1.06倍と圧倒的に劉が有利との見立てとなっている。
このオッズは過去の対戦成績が大きく影響している。過去11回対戦している石川と劉だが、石川は1度も勝つことが出来ていないのだ。1回戦を突破して代表入りを少しでも近づけたい石川にとってはここにきて“難敵”との顔合わせになったことは不運としかいいようがない。しかし、この壁を乗り越えることができた時、来年の東京での景色は素晴らしいものになるであろう。
1回戦では絶対に勝たなければ東京への道が断たれる平野は、世界ランク18位の王芸迪（中国）と対戦する。過去1度だけ対戦している両者は、今年のドイツオープンで初対戦して王が4－1で平野を下している。ブックメーカー「Sportsbet.io」発表のオッズでは、平野勝利が3.40倍に対して王勝利が1.26倍と、こちらの中国勢が有利との見立てとなっているが、石川と劉のような大きなオッズ差はない。また、世界ランクでは平野が11位と王を上回っており、平野逆転の可能性も十分にありえるだろう。
1回戦でどちらも敗退した場合は、石川が東京五輪代表に決定し、もし石川が敗れて平野が勝利すれば逆転で平野が前回のリオ五輪に出場できなかった悔しさを晴らすことになる。今大会が五輪選考レースの最後の大会であり、本日12日午後8時20分から石川が、平野が午後9時10分からそれぞれ1回戦を戦う。
ブックメーカー「Sportsbet.io」は女子シングルス以外にも、張本智和と水谷隼が出場する男子シングルス、木原美悠・長﨑美柚と芝田沙季・平野美宇のペアが出場する女子ダブルス、水谷隼・伊藤美誠ペアが出場する混合ダブルスのオッズも発表している。