JRAの自主規制か?それとも日本政府の介入か?インターネットを通じての馬券購入に規制が設けられることになった。
ラストランとなったキタサンブラックがクリスマスイブに行われた有馬記念で有終の美を飾ったが、その裏では馬券購入に関する規制が刻々と迫っていた。
JRAは今月28日から、ギャンブル依存症対策の一環として、インターネットでの馬券購入に関して一部購入制限をかけることを発表した。これは、ギャンブル依存が疑われる人の家族からJRAに対して申告があれば、その人がインターネットを通じてJRAが発売する馬券を購入することができなくなるというもの。家族からの申請によって、購入制限が設けられるのは日本の公営ギャンブルでは初のこととなる。
今回の規制は、日本で本格的に”カジノ解禁”となる「IR実施法」が2018年の通常国会で可決されることを見込んで、ギャンブル依存症対策の一環として現存のギャンブルに対する規制に踏み切ったものと考えられる。
すでに、パチンコ・パチスロの出玉規制が2018年から実施されることが決まっており、それが今度はスポーツベッティング(スポーツの賭け)に対しても規制が入ったということになる。
しかし、今回の馬券購入に関する規制はあくまで”ギャンブル依存の疑われる者”に対してであり、家族からの申請がなければ特に制限されるというわけではない。また、国内外の競馬の馬券を購入できるイギリスの「ウィリアムヒル」などのブックメーカーでは、20歳以上ならば、登録しさいすればインターネットを通じて世界中のレースの馬券を購入することが可能だ。
実際、「ウィリアムヒル」はJRAのG1レースのオッズも発表しており、24日に行われた有馬記念ではキタサンブラックに2.00倍のオッズをつけていた。28日には今年最後のG1レースである「ホープフルステークス」が中山競馬場で開催される。
JRAは今後、インターネットだけにとどまらず競馬場や場外馬券売り場においても、ギャンブル依存症対策として同様の規制を行うとしている。