日本人初の王座防衛なるか?WBA世界ミドル級王者・村田諒太対ブランダムラ、ブックメーカーは村田優勢のオッズ!
日本初となるミドル級王座防衛へ―。村田諒太が日本中の期待を背にそのリングへと上がる。
WBA世界ミドル級王者・村田対同級6位のエマヌエーレ・ブランダムラの一戦が、横浜アリーナで15日に開催される。この日はWBC世界フライ級王者・比嘉大吾の3度目の防衛戦と合わせたダブル世界戦として行われ、ボクシングファンには目の離せない1日となりそうだ。
日本人ボクサー初となる世界ミドル級の王座防衛に多くの重圧ものしかかってくるであろう村田だが、練習を公開した9日では非常にリラックスし、軽快な動きを見せていた。「やりたいことは十分にやれた。あとは試合で出せる状況をつくること。体重を落とすこととコンディショニングだけ」と順調な仕上がり具合に落ち着き払った王者はあくまで沈着冷静だ。
一方の挑戦者のブランダムラも9日に練習を公開。ちょうどプロ30戦目を迎えるベテラン38歳ボクサーは「勝つためにここに来ている。頭を使い、冷静さを失うことなく立ち向かうのが大事」と世界初挑戦での王座奪取に自信を見せる。
イギリスの老舗オンラインカジノのブックメーカー「ウィリアムヒル」が村田初防衛戦のオッズを公開。そのオッズによると、村田勝利が1.03倍に対してブランダムラ勝利が11.00倍と村田が圧倒的有利との見立てとなっている。
村田の初防衛はほぼ間違いないだろうと世界中のスポーツベッターも思っているだろうが、ボクシングにも”よもや”が存在する。それは村田自身が最も痛感しているところだ。
2017年5月20日、村田の初の世界戦挑戦となったアッサン・エンダム戦では大方の予想と試合内容を裏切り、エンダムの判定勝ちという結果となった。WBA会長は「私のスコアは117-110で村田の勝利。まずは村田諒太、帝拳プロモーション、そしてすべての日本のファンに謝らなければならない。このひどい判定によるダメージを修復する言葉はない」と声明を発表する事態となったのは記憶に新しい。
すっきりとKO勝ちで初防衛をと村田の奥底には強い思いがあるはずだ。
この日は、WBC世界フライ級王者・比嘉大吾の3度目の防衛戦に挑む。比嘉の相手は同級2位クリストファー・ロサレスだ。
比嘉もこの日に新たな歴史を作る可能性がある。それは日本新記録となる「16試合連続KO勝ち」への挑戦だ。しかし、相手もそう簡単には新記録樹立を許してくれないだろう。
「やるべきことは全てやった。あとは試合を待つだけ」と10日の公開練習後にコメントしたロサレスも快調な仕上がり具合を見せている。具志堅用高会長も「簡単には倒せない。ボクシングを知り尽くしているから、あまりパンチをもらわないと思う」と警戒する。
この注目の試合のオッズもブックメーカーから発表され次第、更新していく予定だ(13日午後6時下記に更新)。「ウィリアムヒル」発表のオッズでは比嘉勝利が1.07倍に対してロサレス勝利が8.00倍と比嘉が有利との見立てとなっている(13日午後6時に加筆)。
15日は横浜アリーナで2つの偉業がなされることになるかが楽しみだ。