スポーツ大国のアメリカが、また一歩とスポーツベッティング合法化へと歩みを進めた。
米ゴルフのPGAツアーのジェイ・モナハンコミッショナーが、初めてスポーツベッティングに関する見解をコメント。全米におけるスポーツベッティングを合法化することをサポートするとの意見を表明した。
実は、アメリカではラスベガスをもつネバダ州を除いてはスポーツベッティング(スポーツに対する賭け)は合法化されていない。1992年に制定されたアメリカ連邦法”The Professional and Amateur Sports Protection Act of 1992(PASPA)”(プロ・アマスポーツ保護法)によって禁じられている。
この法律によって原則的にアメリカ国内ではスポーツベッティングを表立ってプレイすることは許されない。ネバダ州についてはこの法律の適用外となっているためにラスベガスでは大手を振ってカジノだけでなくスポーツベッティングに興じることが出来る。
今回、PGAのコミッショナーとしてはじめてスポーツベッティングに関する見解を述べたモナハンコミッショナー。彼の根底にあるのは「現状として、アメリカ全土で国民がスポーツベッティングに参加し、楽しんでいる」という事実だ。
「スポーツベッティングが闇市場やオフショアにおいて行われており、そこでは何が起きているのか表に出ることはない。スポーツベッティングを合法化すれば、競技においてしっかりとした統制が確保できる」
全米紙「USA Today」の紙面でこのように語ったモナハンコミッショナーは、スポーツベッティングを合法化することでファンと選手の利益をしっかりと守ることの出来る枠組みを構築することが重要であると考えているのだ。
PGAのモナハンコミッショナーがスポーツベッティングの合法化に賛意を示したことで、その旗振り役となっているNBAのアダム・シルバーコミッショナー、そしてMLBのロブ・マンフレッドコミッショナーに続いて3人目となる。
NBA、MLBに続いてPGAツアーがスポーツベッティング合法化に舵を切ったことで、またスポーツの歴史が大きく変わろうとしている。