スポーツベッティング解禁が先月決定したアメリカでは、早くも合法化への動きが活発化している。ニュージャージー州のアトランティックシティに建設中のオーシャンリゾートカジノ(Ocean Resort Casino)の一角に設けるスポーツベッティング施設(スポーツ賭博がでいる場所)を、イギリスの老舗ブックメーカー「ウィリアムヒル」が提供することに合意したことが明らかとなった。
今月28日開業予定の同ホテルには、カジノなどのゲーミングフロアの中核に7,500平方フィート(約696平方メートル)のスポーツベッティング施設を建設予定だ。
今回の両社の提携は、オーシャンリゾートホテルが「ウィリアムヒル」が提供しているモバイルやインターネットによるスポーツベッティングのテクノロジーへのアクセスも含まれており、同ホテルを訪れる顧客はアメリカで人気の高いアメリカンフットボールやバスケットボール、野球やアイスホッケー、サッカー、テニスなどのスポーツベッティングを楽しむことが出来るという。
これまでアメリカでは、1992年に制定された連邦法「1992年連邦プロ・アマスポーツ保護法」(PASPA法)によってスポーツベッティングは禁止されていた。しかし、今年5月にアメリカ最高裁がこのPASPA法を無効とする判決を下したため、これまで唯一アメリカ国内で合法化されていたラスベガスのあるネバダ州以外の州でもスポーツベッティング合法化の道が開かれた。
その中でも特にニュージャージー州はスポーツベッティング合法化の先導役を務めた州で、アメリカ最高裁の判決を受けて「1ヶ月以内にニュージャージー州の人々にスポーツベッティングを提供する準備がある」と自信を見せていた。
オーシャンリゾートカジノを運営するACオーシャンウォークのジョー・アシャーCEOは「我々はスポーツベッティングで最高のネーミングバリューを持つウィリアムヒルとパートナーになれたことにワクワクしている。顧客に対してユニークなスポーツベッティングの体験を提供できるだろう」と今回の提携を歓迎した。
アメリカ国内ではネバダ州のみで営業を展開していた「ウィリアムヒル」は、PASPA法の無効判決を受けていち早くアメリカ全土へと市場拡大を目指すことを明言していた。