競馬の母国であるイギリスで、ブックメーカーの母国である「ウィリアムヒル」がその競馬にさらなる力を入れるようだ。
「ウィリアムヒル」はより多くの競馬場でのベッティングを可能にするべく、ジョッキークラブレーシング(JCR)、ゴーレーシングヨークシャー、そして様々な独立系の競馬場との独占的な契約を結んだことが明らかとなった。
イギリスの競馬場では、複数のブックメーカーがスポーツベッターに対してオッズを提供するなどして競争しています。日本のJRAの競馬場ではJRAのみがオッズを提供していますが、イギリスの競馬場では複数のブックメーカーが参入し、おのおのオッズを発表してお客をある意味で奪い合っているのが現状。
「ウィリアムヒル」は今回の契約の前に、アメリカにおけるスポーツベッティング合法化にいち早く反応して市場への参入を果たし、大きなインパクトを与えていた。
1922年から90年以上イギリスの競馬場でオッズを提供してきた先駆者である「ウィリアムヒル」ですが、これまでイギリスにある60の競馬場のうち、競馬場でのオッズを提供している競馬場は7箇所のみだった。しかし、今回の独占的な契約を結んだことで新たに34箇所の競馬場でオッズを提供することになり、合計で41箇所の競馬場に進出することになった。
ウィリアムヒルのスティーブ・ホワイト氏は「競馬はウィリアムヒルのビジネスにとって非常に重要な分野である」と述べ、今回のイギリスの競馬に対する投資に自信を見せた。
今回のウィリアムヒルとの契約で、JCRの15箇所の競馬場で新たに独占的ベッティングショッププロバイダー会社をウィリアムヒルが担うことになり、競馬場内でオッズを提供できるようになる。これまでその役割を担っていたブックメーカー「Betfred」を追い出した格好だ。
アメリカでもその存在感を見せつけているイギリスの老舗ブックメーカー「ウィリアムヒル」が、今度は母国の競馬場でその存在感を大きなものにしていきそうだ。