今シーズン最後となるテニスのグランドスラム「全米オープン2018」を制するのは誰なのか?今月27日からアメリカはニューヨーク郊外にあるUSTAナショナル・テニス・センターで戦いの火蓋が切って落とされる。
男子シングルスのドロー(組み合わせ)抽選が23日に現地で行われた。トップシードは、第1シードに昨年の王者であるラファエル・ナダル、第2シードにロジャー・フェデラー、第3シードにファン・マルティン・デルポトロ、そして第4シードにはアレクサンダー・ズベレフが入った。
そしてトップシードこそ入らなかったものの、本大会3度の優勝を誇るノバク・ジョコビッチが第6シードとなり、順当にいけば準々決勝で1回戦で日本の西岡良仁と対戦するフェデラーと激突することになるだろう。
そのジョコビッチは、前週に行われたマスターズ1000大会「ウェスタン&サザンオープン」の決勝でフェデラーと対戦し、6-4、6-4のストレートで下している。かつての世界No.1のジョコビッチに強さが戻ってきていることは、対戦したフェデラー自身が最も肌身で感じているようだ。
「ノバクが絶好調であることは明白だし、彼らは特にハードコートを得意としている。さて、どうなるかな」と全米オープンの抽選結果を受けてフェデラーがコメントするほどだ。
ジョコビッチの完全復活を感じているのは何もプレイヤーだけではない。イギリスの老舗ブックメーカー「ウィリアムヒル」は、全米オープン2018男子シングルスの抽選結果を受けて、優勝オッズを更新。ジョコビッチに3.25倍で最有力オッズを与えている。2番手にはディフェンディんグチャンピオンのナダルで4.50倍、そして3番手に第1シードのフェデラーで6.00倍と続いている。
ジョコビッチは1回戦で世界ランク40位のマートン・フチョビッチと対戦。優勝候補2番手に名前が挙がっているナダルは、元世界ランク3位で同じスペインのダビド・フェレールと顔を合わせることになった。
錦織圭は2014年大会の準優勝を超えることができるか?
第21シードで出場する錦織圭は、厳しい組み合わせが待ち構えている。1回戦では世界ランキング49位のマクシミリアン・マルテレルと初対戦する。マルテレルは今年の全仏オープンではベスト16入りを果たし、非常に勢いのある23歳だ。
錦織が順当に勝ち上がれば、2回戦で世界ランク38位で曲者のガエル・モンフィスと、3回戦では第13シードのディエゴ・シュワルツマン、4回戦では第4シードのズベレフと対戦することになるであろう。ズベレフ戦が錦織の2014年以来となるファイナル挑戦へのポイントになってきそうだ。
ブックメーカー「ウィリアムヒル」が発表した優勝オッズでは、錦織には13番手タイの41.00倍のオッズがついている。4回戦で顔を合わせることになるであろうズベレフは4番手の10.00倍とオッズだけを比較しても錦織の苦戦が予想される。
全米オープンまでのマスターズ1000大会2戦では、「ロジャーズカップ」で1回戦敗退、「ウェスタン&サザンオープン」で2回戦敗退と不安の残る錦織だが、2014年大会はケガで思うような調整ができない状況で準優勝を勝ち取っている。