錦織圭と大坂なおみの日本の両エースの不思議な関係でさらなる躍進を目指す。
先月27日に開幕した今シーズンのグランドスラム最終戦となる「全米オープンテニス2018」はセカンドウィークに突入した。男子シングルス3回戦では、第21シードの錦織が第13シードのディエゴ・シュワルツマンを3時間超の激闘で制して2年ぶりとなる4回戦(ベスト16)進出を決めた。
錦織はベスト8進出をかけて、日本時間4日午前0時から行われる4回戦で世界ランク34位のフィリップ・コールシュトライバーと対戦する。仮想通貨のビットコインなどを使用できるブックメーカー「Sportsbet.io」が発表したオッズでは、錦織勝利が1.23倍に対してコールシュトライバー勝利が4.40倍と錦織が有利との見立てとなっている。
コールシュトライバーは世界ランクこそ錦織よりも下となるが、3回戦で第4シードのズベレフを破っており、勢いそのままに錦織に襲い掛かってくるだろう。錦織とコールシュトライバーは過去2度対戦しており、今年の全豪オープンおよびマスターズ1000「ローマ大会」(イタリア国際)で対戦し、いずれも錦織がストレート勝ちを収めている。
奇しくも、この錦織の4回戦が行われるルイ・アームストロング・スタジアムは、大坂も同じ会場で4回戦を戦うことになっており(錦織が第1試合、大坂が第2試合)、3回戦は大坂が勝利した後に錦織が続けて登場して勝利した時と登場順序が逆になっただけの”勝利の方程式”で錦織&大坂のアベック8強進出にも期待が集まる。
第20シードの大坂は3回戦では、自身初となるツアーでの6-0、6-0のストレート勝ちを世界ランキング33位のアリャクサンドラ・サスノビッチから奪い取った。4回戦ではルイ・アームストロング・スタジアムにて錦織の次の試合で第26シードのアリナ・アザレンカと初対戦する。
ブックメーカー「Sportsbet.io」が発表したオッズによると、大坂勝利が2.22倍に対してアザレンカ勝利が1.64倍と大坂が劣勢と見られている。アザレンカは3回戦で第5シードのぺトラ・クビトバから大金星を挙げており、シード順位では上の大坂よりもこの大勝利が高く評価された格好となっている。
大坂と錦織が4回戦を戦うルイ・アームストロング・スタジアムは、波乱含みの試合が本大会で続出している鬼門のコートだ。女子シングルスでは、最初の試合で世界ランク1位のシモナ・ハレプが全米女子史上初の第1シード1回戦敗退という大番狂わせが起きた。そしてこの4回戦までに上位8シードのうち4選手が姿を消したのだ。
また、男子シングルスにおいても順当に行けば4回戦で錦織と対戦する予定であった第4シードのズベレフも、錦織との対戦目前の3回戦でコールシュトライバーにドイツ対決で敗れている。