【STEP06】オンラインカジノは合法?違法??
前回の記事「グランドカジノとの違い」では、オンラインカジノとグランドカジノ(リアルカジノ)それぞれのメリットとデメリットを比較しました。どちらも魅力的ですが、やはり自宅にいながらプレイできて一攫千金も狙えるオンラインカジノはグランドカジノよりギャンブルをするハードルが低いと言えます。
オンラインカジノを始めるにあたって最も気になることといえば、基本的に賭博が禁止されている日本においてオンカジは合法なのか違法なのかということですよね。いくらプレイへのハードルが低いといっても、法律違反で捕まる可能性があるのなら落ち着いて楽しめません。
「オンラインカジノを知るための7ステップ」連載5回目の本記事では、現在の日本において「オンラインカジノ」が法律上どのように位置づけられているのかを解説し、今後どのように位置づけが変わると予想されているのかを見ていきます。
オンラインカジノで遊ぶことは違法?合法?
では、オンラインカジノに参加してプレイすることは可能なのでしょうか?
現行では、オンラインカジノでプレイすることは、法律的に合法か違法かの判断は極めて難しいグレーゾーンであると言えるでしょう。
そんな中、2018年7月20日にカジノ法案(IR実施法案)は参議院本会議にて自民、公明両党と日本維新の会などの賛成多数で可決、成立しました。つまり、日本でカジノが合法化されたということになります。
とはいえ、日本国内にはカジノに対して偏見を持つ人が結構多いようですが、同様にオンラインカジノも違法なのではないかと思う人も少なくありません。もちろん、ネットカフェなどでお客から実際にお金を集めてオンラインカジノを利用して利益を上げたり、ましてや胴元になってカジノを行う行為は明確な違法行為ですので、絶対に行うことは許されません。
しかし、現在(2017年7月現在)日本国内で海外のオンラインカジノをプレイすることに対する有効な法規制は存在していないのが現状です。いわゆる“賭博行為”に関する法律が制定された当初は、当然のことながらインターネットは存在しておりませんでした。現在国会で審議されているカジノ合法化を進める「カジノ法案」が可決され、カジノに関する様々な法律の改正が必要になった時に、オンラインカジノについてもどのように位置付けていくのか議論されることになるかもしれません。
オンラインカジノについての解釈は、日本のカジノ専門誌「カジノジャパン」のオンラインカジノ特集で触れられており、刑法185条、186条、187条に基づいて、オンラインカジノについて次のような見解を示しています。
現行での賭博行為を禁止する刑法は下記の通りである(抜粋)。
第百八十五条 賭博をした者は、五十万円以下の罰金又は科料に処する。ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。
(常習賭博及び賭博場開張等図利)第百八十六条 常習として賭博をした者は、三年以下の懲役に処する。
2 賭博場を開張し、又は博徒を結合して利益を図った者は、三月以上五年以下の懲役に処する。第百八十七条 富くじを発売した者は、二年以下の懲役又は百五十万円以下の罰金に処する。
2 富くじ発売の取次ぎをした者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
3 前二項に規定するもののほか、富くじを授受した者は、二十万円以下の罰金又は科料に処する。日本でカジノが合法化されるには、当然法改正が前提になる。上記のように、現状では185条〜187条の規定は胴元とプレイヤーの両者を同時に立件するものとなっている。オンラインカジノでは胴元が海外で運営許可を得て合法的に運営していれば、日本の法律で取り締まることはできない。
※カジノジャパン第27号(2013年6月30日発行)より一部抜粋
また、2016年にオンラインカジノをプレイしたとして賭博罪の容疑をかけられた人がいましたが、賭博罪を専門とする弁護士である京都グリーン法律事務所の津田岳宏弁護士が弁護を担当し、見事に不起訴を勝ち取っています。その経緯や法的解釈などについては下記の同氏のブログ記事をご参考ください。
実際に、オンラインカジノを合法化している国々では、そこから莫大な税収を挙げており、そもそもカジノ合法化による経済効果として期待された一つに「税収の増加」があり、オンラインカジノについてもその有効性が前向きに議論されることになるでしょう。
法律や人の考え方は時代とともに移り変わります。20年前にはインターネットがこれまで普及するとは考えられませんでしたが、そのインターネットの革新的テクノロジーを駆使して、世界中の人々にカジノという最高のエンターテイメントを提供するオンラインカジノがその流れに乗って日本にも確実に到来しているのです。