グランドスラム今季最終戦「全米オープン」に向けて、ハードコートシーズンが再び本格的にスタートする。カナダはトロントでロジャーズ・カップ2019（マスターズ1000）が5日に開幕し、男子シングルスには錦織圭、女子シングルスには大坂なおみが出場する。

ATPツアーの最新世界ランキングが5日に発表され、錦織はランクを1つ上げて6位に浮上した（4040ポイント）。トップ5入りも時間の問題となっており、現在5位のステファノス・シチパスとはわずか5ポイント差。ロジャーズ・カップの結果によっては早々に錦織のトップ5返り咲きも見られそうだ。

イギリスの老舗ブックメーカー「ウィリアムヒル」が発表したロジャーズ・カップ2019男子シングルスの優勝オッズによると、錦織はそのチチパスと並んで5番手タイの13.0倍オッズとなった。第5シードで出場する錦織は、初戦の2回戦で世界ランク29位のブノワ・ペールと同66位のリシャール・ガスケの勝者と対戦することになる。

優勝候補の最有力には第1シードのラファエル・ナダルで2.75倍オッズと唯一の”1桁オッズ”の評価が下された。2番手には第3シードのアレクサンダー・ズベレフで10.0倍、3番手には世界ランク10位で前週のシティ・オープン（ATP500）で準優勝したダニール・メドヴェデフと第2シードのドミニク・ティエムが並んで12.0倍のオッズで続いている。

ロジャーズ・カップでの錦織の最高成績は、2016年大会の準優勝。この時は、ノバク・ジョコビッチに決勝で敗れて初のマスターズ優勝とはならなかった。2017年、2018年大会はともに1回戦で敗れており、苦難の時間が続いている。

＜ロジャーズ・カップ2019最新オッズ＞

世界ランク2位の大坂は復活Vで全米オープンに弾みをつけたい

大坂なおみは最新の世界ランキングでは変動なく2位のままだった。錦織と同じく2回戦から登場する第2シードの大坂は、鄭賽賽とタチヤナ・マリアの勝者と戦うことになる。

先月のウィンブルドンでは1回戦でユリア・プティンセバに敗れる屈辱を味わって、今回がハードコートでの最初の試合となる大坂。ハードコートは昨年の全米オープンで初のグランドスラム制覇を成し遂げた大坂にとって最も戦いやすいサーフェイスとなるだけに、復調のきっかけをつかみたいところだ。

ブックメーカー「ウィリアムヒル」が発表した女子シングルス優勝オッズによると、大坂は4番手の9.0倍オッズとなっている。この6月、7月での試合で大坂の最高成績は3回戦であることを考えると、得意のハードコートでもまだパフォーマンスに懐疑的な見方がまだ強いということが伺える。

優勝最有力にはシモナ・ハレプが6.5倍オッズで名前が挙がった。ハレプは今年のウィンブルドンを制して世界ランクは現在4位と勢いに乗っている。優勝2番手にはセリーナ・ウィリアムズで8.0倍、3番手は今年の全仏オープンを制して世界ランク1位となったアシュリー・バーティで8.5倍と続いている。

女子シングルスの優勝オッズ上位陣は、男子とは異なり”1桁オッズ”が大坂を含めて4選手おり、非常に力は拮抗していると見る。大坂としてはグランドスラム最終戦の全米オープンでの戦いを見据えて、ロジャーズ・カップでは力強いテニスを見せて欲しいものだ。

＜ロジャーズ・カップ2019女子最新オッズ＞